ご挨拶

 私の父久保内一男と母美知子が医者のかけ出しだった昭和30年頃、この綱島の地に移り住み大学病院への通勤をしておりました。
当時綱島は温泉の町華やかなりし頃で、土地の人の結束が強く余所者にはつらい土地柄でしたが、開業医が数件でいわば医療過疎地帯だったからか、隣近所の人たちの病気を勤務の片手間に治してさしあげているうちに何となく市民権を得、昭和32年に現在地のすぐそばに久保内医院を開業し、それが現施設の前身となりました。

当時綱島の開業の先生方は内科医がほとんどでしたので、外科医の父は虫垂炎やヘルニアの手術をし、産婦人科医の母が女医としてお産を取り上げたのは、その頃としては大きな地域への貢献だったようです。
その後病床の拡大が必要となり、昭和41年には現在地に医療法人社団久保内病院として発展し、現在に至っております。

綱島の温泉旅館が無くなり商業化とベッドタウンの集散地化してきたのと同様に、我々の施設も診療内容を少しずつ変えてゆき、現在は消化器と乳腺の専門病院として特化すべく努力をしております。
とは言っても、開業の精神である地域の中での手術や検査の出来る病院という姿勢はくずさず、より高い専門性を持って地域に貢献することが肝要と考えております。

近年医療の機能分化が叫ばれ、公的病院等の大病院に患者さんが集中する傾向にあります。
しかし、長い診療待ち時間と短い診療時間、必ずしも納得のし切れない説明不足、受ける側の都合を考えず時として苦痛さえ与える検査や手術、病気を治して病人を治せない弊害も少なからず見られ、時として大きな医療ミスまで起っています。そういうことの無い医療は、中小病院においてこそ発揮できるものと信じ、我々の施設は日夜努力しております。

例をあげれば、
(1) 苦痛の無い、むしろ気持ち良く受けられる内視鏡検査
(2) 乳癌の診断は細胞診まで行って最短で1〜2日
(3) 入院中は担当医による1日最低でも2回の回診
(4) 乳癌、胃癌、大腸癌などでは、がんセンター・大学病院並みの治療

などは当院のセールスポイントです。

その他、消化器・乳腺以外で来院された患者さんのニードにもお応えすることができるように、感冒や一般的感染症はもとより、循環器ではホルター心電図や心エコー、呼吸器では在宅酸素療法、糖尿病には自己血糖チェックやインスリン導入を手がけ、婦人科・整形外科・泌尿器科などの基本的な検査や治療も日常的に行っております。
また我々の機能を超えた疾患に対しては、自分の友人をお願いするように、近隣の専門家に紹介するネットワークを有していることを付け加えて、このホームページの私のご挨拶とさせて頂きます。


沿革

昭和32年 8月 久保内医院、外科・内科・産婦人科として開業 (8床)
昭和42年 4月 医療法人久保内社団病院として新築(47床) 院長久保内一男
昭和51年 病床を現在の28床に減少
平成 3年 7月 院長死去にともない交代 院長久保内美知子就任
平成 7年 8月 新看護体系取得(3:1B) → 平成9年12月(2:1A)
平成 8年 5月 院長引退にともない交代 院長久保内光一就任
診療科は外科・内科・消化器科・肛門科・婦人科・整形外科
平成11年 4月 副院長荘正幸就任
平成12年10月 訪問看護業務開始
平成13年12月 リニューアルオープン
マンモグラフィー(乳房X線撮影)導入
平成14年 1月 病院名称 『よこはま乳腺と胃腸の病院』に変更